日本におけるAntler Cohort Programはこれまでに2回開催し、応募総数900人以上の中から厳選なる審査を経て、120人強の起業家が参加し、56のチームが組成され、最終的に6社への投資を実行しました。
このうち、今回のDEMO DAYではPharm Tech、Prop Tech、Market Entry、Agri Tech、HealthCare Techの領域で、豊富な業界経験と深い知見を生かした事業内容が評価され出資を受けたスタートアップ5社がピッチを披露しました。
『Antler Japan DEMO DAY 2024』PITCH SESSION
Yap株式会社 (第1期Antler Cohort Program)
事業内容:製薬企業の流通管理業務のBPOや各種業務のDX支援をはじめ、海外製薬企業の日本市場参入におけるリサーチ、立ち上げからマーケティング、プロモーション、物流デザインなど製薬会社の業務全般をサポート
Yap株式会社は製薬業界のゲームチェンジャーとして、Yap-cloudで医療用医薬品のamazonを目指します。多段階であるこれまでの医薬品の物流と商流を一元化し、国内外の工場から病院、調剤薬局、患者まで、薬を安心安全に届けるべく、2023年2月にはニッセイ・キャピタル株式会社をリード投資家に、Antler Japanからフォロー投資を受け、シードラウンドの調達をしています。2024年7月にYap-cloudのリリース、来年1月にはファクタリングサービスの開始、2028年には売上55億円を目標に掲げています。
HP: https://www.yap.co.jp/ja #Pharm Tech
Lombard Standard株式会社 (第1期Antler Cohort Program)
事業内容:最先端のAIアルゴリズムと機械学習を活用し、不動産売買におけるプロセスの最適化・業績の改善・向上を支援する製品LombardGPTを開発
Lombard Standard株式会社は、2023年の11月末にLombardGPTをリリースし翌月より本格的な営業を開始しました。現在までに8社が有償契約をし、20社が導入を検討しています。商業不動産の買い手を探すプロセスは、日本においては未だに旧態依然の状態が見られます。LombardGPTを活用することで、物件の買い手・売主は仲介手数料の最大65%を削減することができ、仲介業者も同業他社への紹介料の最大7割削減を可能にします。5年後には年間110億円の売上を目指し、日本初のグローバルなユニコーンになるべく事業を推進していきます。
映像:Lombard Standard株式会社 共同創業者 山田伸幸氏によるピッチ
HP: https://lombardstandard.com/ #Prop Tech
株式会社Tempo Japan (第2期Antler Cohort Program)
事業内容:アスリートのスーパーエージェントして機能するプラットフォーム。市場調査、会社設立からマーケティング、プロモーション、SNS管理、スポンサーネットワーク、Eコマース、流通、ロジスティクスまで、アスリートのためのトータルソリューションを提供。
株式会社Tempo Japanはアスリートの収入を10倍に増やすSNS管理やスポンサーネットワークを提供するプラットフォームを開発します。今後8年後、インフルエンサーマーケティングに支払われる対価は現在の10倍になると言われています。市場拡大とインフルエンサーマーケティングの将来性に着目し、本プラットフォームを通して、アスリートが何百万人もの人々を勇気づけインスピレーションを与える世界の構築を目指します。
映像:株式会社Tempo Japan CEO Sebastien Baudin氏によるピッチ
#Market Entry
株式会社Kukulcan (第2期Antler Cohort Program)
事業内容:飲食店と農園を直接つなぎ、安全でサスティナブルな農作物を安定価格で届けるサービス
株式会社Kukulcanは、採れ過ぎてしまったり、規格外で廃棄されてしまう野菜を活用し、飲食店が農園から直接仕入れるプラットフォームの開発を通して、市場価格よりも安価な野菜を飲食店に提供します。AIを活用したレコメンド機能により、野菜の安定供給を促進し、飲食店のコスト削減にも寄与します。PoCを経て創業1ヶ月にしてすでに全国60店舗から支持を獲得。2029年までに300億円の売上を目指し、捨てられてしまう1万トンの農産物を救済するインパクトのある事業を目指します。
映像:株式会社Kukulcan CEO ホン リナ氏によるピッチ
HP:https://kukulcan.inc #Agri Tech
UpToU株式会社 (第2期Antler Cohort Program)
事業内容:美容医療・美容整形を受ける”前~後”で必要な、信頼できる判断軸を提供し、安心して施術を受けられるようサポート
UpToU株式会社が開発する「美容賢者」プラットフォームは、施術前後の情報提供により消費者が安心して選択できるよう支援します。ユーザー、クリニックからの課金によって実現する中立的な情報提供を通じてユーザーとの信頼関係を築くことに重点を置き、情報の非対称性を解決します。今後はユーザー同士のオンラインチャットや通話機能、後払いサービス、施術後のサポート、国内外のメディカルツーリズムの提供など多角的なサービスを展開し、2028年には7000億円が見込まれる美容医療業界の市場規模において、売上100億円を目指すべくユーザー中心の美容サポートサービスの構築を推進します。
映像:UpToU株式会社 CEO 荒木 茉衣氏によるピッチ#HealthCare Tech
Event Highlight
1. Chatwork株式会社代表取締役CEOの山本正喜氏による基調講演
「Chatworkの軌跡」と題して、学生起業からビジネスチャットサービス「Chatwork」企画背景、事業成長のポイントや今後の展望まで、ここでしか聞けない内容を余すところなくお話いただきました。起業家であり、そして上場起業社長としては最多のエンジェル投資実績を持つ山本氏の講演は、起業家たちのアスピレーションを高めるものでした。
2.Antler株式会社 代表取締役 梅澤亮、Antler Co-founder Managing Partner Asia Jussi Salovarraによるスピーチ
代表の梅澤からは、日本発・グローバル展開を目指すスタートアップ輩出を目指し創業したAntler Japanのこれまでを振り返り、日本における起業のハードルに対しAntlerがもたらすソリューションと累計7社のポートフォリオ企業についてお話させていただきました。Antlerの共同創業者の一人であり、アジアを統括するマネージングパートナーとしてSalovarraからは、2030年までに期待されるAntlerの創造価値、そして日本市場の魅力と起業家たちへの期待についてお話させていただきました。
3. Antler Cohort Program 第1&2期生起業家との交流会
多くの方にご参加いただき、和やかなムードでスタートした交流会。ダイバーシティに富んだ起業家たちと来場者の会話は、終了時間を過ぎても大いに盛り上がっていました。
4. 後援企業である日本マイクロソフト株式会社 Digital Startups & ISV Japan Regional Sales Director 戸谷仁美氏によるスピーチ
本イベントに後援いただきました日本マイクロソフト株式会社の戸谷氏からもご挨拶をいただきました。起業家に向けての大きな声援と、マイクロソフト社が提供するスタートアップ支援についてもご紹介いただきました。開演を飾る印象的なスピーチでした。
"Day Zero"からの起業家の旅は、共同創業者やメンターのマッチング、資金調達の難しさ、グローバル市場への進出など、克服すべき障壁が数多く存在します。Antler Japanは、Antler Cohort Programやグローバルネットワークを通してその障壁を取り除きます。
『Antler Japan DEMO DAY 2024』で登壇したスタートアップ5社をはじめ、Antler Japanが出資した累計7社の投資先企業は、共同創業者のマッチング、アイデア段階からのビジネス基盤の構築、投資チーム・アドバイザーとのメンタリング、プレシードラウンドにおける資金調達、シードラウンドにおけるフォロー出資、プレシリーズAでの出資を得て、成長を続けています。このように一気通貫のサポートをすることで、起業家たちの旅を格段に明確で実現可能なものにします。
Antler Japanのポートフォリオ企業(2024年4月現在)
私たちは卓越した人に投資します。革新と成長の機運に溢れる東京のスタートアップエコシステムを好循環させるべく、Antler Japanは今後も活動していきます。